「イヤホンは嫌だよ」 泣き腫らしたらしい顔の彼女の力強い宣言を、わたしは全面的に肯定した。 同じ大学に通う友人である彼女は、付き合ってはくれないが部屋に呼ぶ男と不毛な関係を続けていた。 冒頭のセリフに至る話はこうだ。もうすぐ彼女の誕生日である…
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