年中無休で恋心

たのしいおたくライフを送っています。

「藤原のシーズンが到来した」season2 〜藤原季節さんにハマり、俳優のおたくには素材がありすぎると知る1週間〜

お元気ですか。みなさんのところにはどんな風、吹いていますか。

映画『くれなずめ』に出会ったことでわたしのもとには季節風が吹き、藤原のシーズンが到来しました。何を言ってるのか分からないかもしれませんが、わたしにも分かりません。その動揺から5月1度も更新してなかったブログを連日アップしてしまった、俳優・藤原季節に唐突にハマるまでの前回の話がこちらです。

 

door-knock.hatenadiary.jp

 

わたしは女性アイドルのおたくをここ10年ほどしてきました。

人に説明する時は分かりやすいように「マツコ・デラックスと趣向がほぼ一緒」と言ってきたんですが、昔から「男性が好きだけど人に美を感じる対象になるのが圧倒的に女性」だったので、人の美しさを発見することも男性に対してはかなり下手だと思います。

ここ最近は映画が好きな友人に恵まれたおかげで男女問わず好きな俳優さんが増えてきましたが、去年辺りまではあまり知らない男性に好きなポイントを見つけることができなかった。「好きなタイプは?」っていう世間話の返答に困るけど『石原さとみのすっぴん旅inスペイン』の着目ポイントなら具体的に挙げられる、みたいな人でした(Amazonプライム会員はぜひ観てください)。

 

そんなわたしに突然やってきた「男性俳優の沼」に心底動揺しています。

いきなりの方向転換すぎる自分の心情にもびっくりだし、徐々に分かってきたのですが女性アイドルを追いかけるのと勝手がかなり違う。まず

 

 

おたくする用の素材がありすぎる。

 

 

俳優さんもおたくのみんなもすごいな、いつ寝てるんだ。

 

アイドルの場合、ファンが楽しむ機会としてコンサートがあることはもちろん、作品について語る機会もトークイベントとして開催されます。つまり「お金を払ってその語り口を楽しませていただく」気持ちの用意を持っておたくをやってきました。

しかしお仕事の構造上違いがあるんだと思うんですが、俳優さんは映画やドラマというコンテンツの宣伝としてメディアや舞台上で語る機会が非常に多いということが分かりました。宣伝のためなので、その多くが無料で公開されています。マジかよ、そこにもお金を払わせてくれよ。

 

例えば彼の主演映画『his』。

去年劇場で鑑賞していたからネタバレも怖くないし、舞台挨拶の動画があれば見てみたいなとYouTubeで調べてみると、下記項目でざっと90分ぶんの動画が出てきます。出演作分作品と共にこの量、いつ見切れる?

社会的にも藤原のシーズンが到来してるらしくて、藤原季節さん超多作なんですよ。作品観るだけですでに毎日寝るのが2時すぎなんですけど。

 

完成披露試写会 (約11分)
公開記念舞台挨拶 (約26分)
大ヒット記念舞台挨拶 (約17分)
名古屋舞台挨拶 (約13分)
インタビュー (約5分、4分半、11分半) 

 

トークノーカットであったのは公開記念舞台挨拶のみ。調べてみると公開時の挨拶は約30分、その後の舞台挨拶は20分程度行っているようで、実際にはYouTubeで見られる時間プラス30分ぶんくらい語ってるはず。作品と同じくらいの多くの時間をかけて映画を語っているらしいことがすでにわたしには衝撃の事実でした。作品によっても公開されている動画の長さや量に変動がもちろんあり、『くれなずめ』は関連動画が3時間分くらいありました。

 

俳優さんであったって時間は平等で普通の人間と変わらないわけで、20代なら20代の人生経験で脚本を消化し、作品で表現されているわけですよね。それをさらに言語化する機会がこんなにあるなんて、インプットに対するアウトプット量が過多だよ。自分を消費しすぎてしまうんじゃないかなと心配してしまうほどです。

 

どれだけ大事な作品でも同じ話を繰り返さなきゃならないだろうし、同じ内容にならないよう言葉を探すくらい新鮮な気持ちを持ったままで居続けるには……大変だろうな……大変…………

 

 

 

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忘れてました。わたしが好きになった藤原季節さんが、常人ではないことを。何これすごい泣いてるんだけど。

 

 

 

 

www.youtube.com

 

 

ヒット御礼舞台挨拶の動画を開くと「個人的な話なんですけど、今日自分もhis観ました。感じることがいっぱいありました」と語り始めていきなり号泣されておりまして、いったん動画を停止しました。

 

娘役の外村紗玖良ちゃんが一緒だった舞台挨拶ではこんな感じでウキウキのご様子だったのに

 

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youtube.com

 

情報が多いよ、一体どうしたんだよ…。

紗玖良ちゃんと飛行機ごっこで1時間遊んだりコタツで丸くなって寝た話とか、紗玖良ちゃんに作ってもらったプラ板のキーホルダーを家の鍵につけてる話とか、紗玖良ちゃんと本気で喧嘩して2日間くらい口を聞いてもらえなくなって、学校の音楽室で「紗玖良ちゃんごめんね」って謝って許してもらった話とかをもっとして笑ってよ…。

 

  

ひととおり自分も泣いてから(泣くんかい)動画の再生に気持ちを持っていきました。試写や公開記念舞台挨拶、インタビューと『his』を語り思い出す日々が死ぬほど積み重ねられているはず。それでも保たれているこの作品への純粋さ、どうなってるんだろう。

もちろん作品それ自体が素晴らしいし、作品に参加した経験への愛おしさがあるとも思います。公開後に開催されたこの機会、渚を演じた藤原季節は作品に寄せられた「渚が勝手すぎる、娘が可哀想」という感想を一挙に引き受けていたタイミングだったのかもしれません。

 

『his』は男性同士の恋愛とその先が描かれる物語です。初恋の相手の渚(藤原季節)に突然別れを告げられた迅(宮沢氷魚)は、ゲイとして生きるには厳しすぎた社会を離脱し、自分を隠して田舎暮らしをすることを選びます。静かな暮らしを営んでいたところ突然現れたのは8年前に別れた渚と、渚の娘。

確かにそういう声が起こっても不思議ではないあらすじです。

 

彼は受けた感想に焦点を当てて批判の声に批判で返すのでなく、公開の後にもこの物語に決着をつけていない自分自身の考えを語ってくれています。そして「このhisという物語と登場人物たちを信じている」という姿勢を強く提示して、愛情を示してくれました。

宮沢氷魚さんと住み込み二人で生活を共にして、ハードなシーンの日は深夜まで飲み明かしながら、役について分からないことを語り合いながら撮影したというターニングポイントとなった主演作。色々言いたいことはあるんじゃないかと思うのに、自分の作品への思い入れをそのままに、全部分かったように語るのでなく、作品に対する自分の感受性をまったく閉じずにいることを明かしてくれる強さと繊細さに感服しました。

すごいなほんとに、この姿勢見習わなきゃな。いろんなことをわかった気にならないで自分の揺れも受け止めて、ずっと自分の価値観をアップデートしていきたいよ。

 

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宮沢氷魚さーーーーーーーーん!!!!!!宮沢さん聞こえますかーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

素晴らしい画を!!!ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

 

 

 

 

 

沼に浸かったわたしに松居大悟監督のラジオ「JUMP OVER」ゲスト出演ほかメディア露出も多く、現在進行形で溢れてくる情報も良すぎました(待ち受け画像にするほど尾崎豊が大好きで、深夜のJ-WAVEで尾崎の「僕が僕であるために」をかける・緊張しすぎてお腹痛くて途中でトイレ行くなど全エピソードが良すぎた)。

そしてこれまでの情報を追うのにTwitterは優しく、藤原季節さんのファンの方々が話しかけてくださったり(本当に優しい)おともだちが「これは見ましたか」と作品を教えてくれたりします。

彼の出演ドラマ『西荻窪三ツ星洋酒堂』を勧めていただいたところで、事件が起きました。

 

 

 

 

まさかのドラマ原作者である漫画家・浅井西先生からのリプライ!!!!!!!!!!!???????????

直接ドラマのインスタアカウントを教えていただけるとは、なんてことでしょう…なんだかブログまで読んでいただいてしまったようで、あまりにも恐縮で帰りに漫画を買って帰りました。絵の綺麗さと優しいストーリーで癒され、とても楽しく拝読しております(深々とお辞儀)。

こんなインパクトを持って知るとは思いもよりませんでしたが、「作品のインスタアカウントがある」というのは盲点でした。映画やドラマの宣伝でそういうのを見たことがあります。「季節さんとっても自由ですよ」というレコメンド文も気になる。さっそくフォローしに見てみる…と…

 

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すごい投稿数あるんですけど。オフショットこんなに公開してくれるの?

 

高校の同級生3人でお客さんを出迎える洋酒堂での日々を描くこのドラマ、ひとりひとりの人生に寄り添う優しい空気の流れるお話でした。藤原季節さんはシェフ役として登場しています。

このような舞台設定ゆえ、ファンになりたて初心者マークのわたしの目に優しすぎる様々なシチュエーション・ビジュアルのお姿があふれる作品でもあったのです。お料理をする藤原季節、エプロン姿の藤原季節、よく笑う藤原季節、子どもをあやす藤原季節。うん、インスタとこのドラマの相性良すぎるね。

リアルタイムを逃していてもSNSに写真や動画が残っていて楽しめるから、何度も新鮮な気持ちを持てました。こんなに噛みしめられるコンテンツが無料っていうのは何かのバグではないですか? 大丈夫かな不安になるよ。

 

www.instagram.com

 

 

告知動画なのにちょっとよくわからない動きを1人だけしている動画とか、いちいち目を閉じていったん気持ちを整える必要があるくらい素晴らしいです。本編見たけど、この告知動画の肘からファイヤーみたいな動き、まったく関係なかった。

 

ここでよく分かったのは、これまでの彼の出演作品のSNSもチェックする必要があるということです。5月末に映画の公開も待ち構えてるし、新しい作品が増える前に色々見ておきたいな〜!とSNSを開くと

 

 

 

 

 

舞台挨拶に登壇するとのお知らせ。つまり映画館のこの回のチケットを買えば藤原季節に会える。沼にハマってわずか9日、いわゆる現場のお知らせが届いてしまいました。

 

 

 

 

しかも2日連続でした。藤原のシーズンが、真の意味で到来します。わたし、大丈夫でしょうか?大丈夫ですか?